2012年12月19日水曜日

【延命治療】と安楽死



【延命治療】をする場合、コストは大きく膨らみ、家族の負担は大変ものになります。
一般的に、判断力のある患者は、安楽死を望むと言われていますが、だからと言って、簡単に【延命治療】が中止されるわけではありません。
自発的安楽死の場合、医師が患者に致死薬を注射する方法がありますが、【延命治療】をしている際は、中々、それはできません。
そして、医師が致死薬を患者に渡して、安楽死を促す方法もありますが、これは【延命治療】をしている限り、到底でき得ません。
安楽死というのは、患者の生命を短縮する行為に当たるので、法に触れるとされ、日本では正式に認められておらず、そこに【延命治療】の存在意義があるのです。
特に集中治療室で【延命治療】が行われるような場合は、大きな費用がかかるので、家族のプレッシャーはそれだけ大きくなります。
家族の負担ということを考えると、安楽死という選択も、お互いのために良いものなのかもしれません。
もちろん、【延命治療】の全てが長期化すというものではなく、中には、数時間で終わるケヘスもあります。
今こそ、【延命治療】で安易に人生を延ばすのではなく、真剣に安楽死のことを議論して、高齢化社会を乗り越えていかなければならない時期にきているような気がします。
末期がんなどで徐々に意識が混濁している時、【延命治療】をするのか、安楽死を選ぶかは、本人に任せるのが本来の姿でしょう。
【延命治療】を本当に希望する人というのは、実際、どのくらいいるのでしょう。
高齢化社会になった今、多くの人が長生きするようになったので、今は【延命治療】を望むより、安楽死を望む人の方が多いような気がします。
基本的に【延命治療】は、医師の考えに依存するところが大きく、それは、安楽死が法的に認められていないことも関与しています。
意識がなくても【延命治療】を施すのが当たり前になっていますが、果たしてそんな状態で、生き続けて、本人は幸せなのでしょうか。
【延命治療】については、少しでも長く生きていたいとする人にとっては、良いものなのかもしれませんが、そうでない安楽死を望む人には、阻害するものにもなります。

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